原因からの攻撃
この三日間、彼の機嫌が悪い理由がようやく分かった。
先月から転職をして働きはじめ、そちらの会社では給料が月末払いだということ。貯金が一切ない彼は月末の支払いができないため、足りない数万円を私が貸す、という流れになっていた。
三日前の夕方ごろ、彼が「私がきつくなってしまうのなら母親にお金をかりるよ?」と打診してきたときに、私は「確かに貯金口座から出し入れするのはめんどくさいからなぁ」と言ったことが原因らしい。
確かに言い方はほかにもあったと思う。お金という非常に繊細な問題に対し言うべき発言ではなかっただろう。
だから直接は口に出せず、そのほかの私に対する少しでもイライラする部分に当たり散らしわめいていたのだと。
「2日じゃたりなかったよね、いじめるの」
と三日後に言われて、私は疲れていた心をさらに抉られた気持ちになった。
薬を飲めないから服薬ゼリーを買うと言っていたので、仕事が遅くなる彼の代わりに買いに行って置いておいたら
「俺が好きなのはぶどう味。じゃないから飲まない。薬なんていらない飲みたくない。」
私のパジャマをベッドに隠して風邪をひいて辛い私に
「パジャマは俺のだから、裸で寝たら?」
「お菓子食べたいからベッドまで持ってきて。俺のこと愛してるなら出来るでしょ?」
あまりに幼稚でバカけた言動と行動の数々に、私は怒るどころか3歳児と接しているのではという感覚に襲われた。
ディズニーの件についてはに行ったことが問題ではなく、自分の嫌いな人間といったということが許せないということも言われた。
ちなみに私の元カノとは会っていて、いい人だね、と言っていたのに。私がささやかなウソをついた瞬間から態度が急変したのだ。そもそも過去の話で現在は連絡を取ってもいないのに、毎度それを掘り出しては当たってくる彼の器の狭さは子供以下だ。
ほかにも数えきれないくらい沢山の嫌味と嫌がらせを受けた。
そしてそれを言った後に体を触ろうとしてくる。私が拒否すると「好きな人でもできたの?」
「ライン最近誰と連絡したか教えて」
スマホ画面を無理やりのぞき込んで中身を確認してきたり、スマホのロックをはずそうとしたりする。
本人はにやにやしながらすべてをやって、最後には「冗談にきまってんじゃん。バカなの?」だ。
書き出せば書き出すほどにとんでもない内容だな…と自分でも驚く。
いやがらせを受けている間、私はもう母親としてなだめるということしかしなかった、出来なかった。
それに対しても逆ギレし、「俺のことを子ども扱いするな!」とぐだぐだ執拗に何時間も責めるのだ。
正直冷めた。冷めてしまった。
もう好きなんて嘘でもなければ言えない。一人だけじゃ今は生活がきついが、本気で別れて別居したいとここまで思ったのは初めてだ。
すきだと思えていた時は喧嘩をして別れを切り出されても「ごめんね別れたくない」と泣きついて自分が恥ずかしい。
何もしていない私を理不尽に攻め立てる彼と一緒にいて、最近は楽しいどころか苦痛しか感じない。
帰ってくると連絡があったらすぐに安定剤を飲み、なんとか笑顔で優しく接しているという状況なのだ。早くこの状況から打破したい。とりあえず落ち着きを取り戻して、うまく関係を続けながらお金をもっともっと貯めて、頃合いをみて突き放す方法ばかり考えている。
仕事から帰ってくるとわかりもしない仕事の内容を事細かに説明してくるが全く意味不明だ。私のはなしはついでくらいしか聞かず、それよりも仕事が終わってから何をしていたかを執拗に聞いてくる。
あぁ、人はここまで上下差があるものなのか?
私のことを信じられないというが、私もあなたを信じたことはない。
散財癖があり金もなく、性格もすさんでいて、唯一できることは車の運転と押し付けの愛情表現と家事手伝いか。
ここで散々いうのは、友達に愚痴を言えないからだ。友達と遊んだら執拗に俺の何を話したのか、それを聞いて相手はなんと答えたかなどを聞いてくるのにうんざりしているからだ。
仕事を変えるのであれば、慎重に動かねばならないと思っている。下手を踏めば「俺と離れるために仕事を変えたんだろ」と言い始めるだろうから。
今はもう復習してやりたいとまで思っている。うんうんと素直に聞いている私が突然手のひらを返した時の反応を見てみたい。
そのためには今、耐え抜いてチャンスを掴むしかない。
暫くは自分の過去より、現状を吐き出したりする日記になってしまいそうだ。